入院・手術 退院後の診察
2001年10月25日
人間ドック受診日
 毎年10月頃に日帰りで人間ドックを受けています。今日はその日。いつもと違うのは、腫瘍マーカーをオプションで追加していることです。事前にお医者さんと相談していましたので、受付では迷わず、大腸がんと前立腺がんを申込む。
 いつも夫婦で受診していて、今回家内は、大腸がんと子宮がんを受ける。
2001年11月06日
ドックより13日目
 人間ドックの検査が先週通知されました。血圧が高いとか、総コレステロールもやや高いなどなど指摘はありますが、新たに治療を要するものではありませんでした。ただ、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値が6.1と高めであり、専門医と相談するようにとの所見が気になり、今日かかりつけのお医者さんS先生に相談しました。
 前立腺肥大の始まりでもこのような値が出る、とのことです。私には自覚症状は何もありませんが、7歳年下の妹がこの年7月に大腸がんの手術をしたこともあり、徹底して検査を受けるつもりでした。
 S先生の紹介で、東京のT大学病院泌尿器科のU主任教授に診察していただく事になりました。
2001年11月14日
ドックより21日目
 T大学医学部附属病院泌尿器科のU主任教授を訪ねる。触診の結果、前立腺の肥大も外腺部分の異常もないとのこと。さらに白黒をつけるには、一日ほど入院して針生検(バイオプシー:経皮的前立腺生検)をするしかないとのことで、それをお願いする。
 11月21日に針生検のため入院。針生検もいくつかの方法があるようですが、この病院の場合、入院して行いました。実際は二泊三日となり23日の午前中には退院しました。
2001年12月05日
ドックより42日目
 T大学医学部泌尿器科主任教授U先生を午前11時に訊ねる。受診したのは11時半頃。教授の説明を要約すると以下の通り。6本の針生検の結果、うち一本(前立腺の右側)に腫瘍あり。グリーソンスコアー6(性質のおとなしいがん)なのでそんなに悪性度は悪くない(7以上は悪性度が高い)。腫瘍が前立腺に限定されていると思うが(これから検査する)、その場合の処置は4通りある。@生涯、薬(女性ホルモン)を投与して押さえる A睾丸を切除する(効果は@と同じ) B前立腺を切除する Cアイソトープを埋め込む(当時、日本では認められていない⇒現在(2003年以降)は可能)。医師は10人中十人がBの手術を奨める、とのこと。@でもBでも寿命を全うすることに変わりがないそうであるが…。

【2014/01/03補記】
 上記Cは、「(ヨウ素125)密封小線源(永久挿入)療法(ブラキセラピー:brachytherapy)として、現在では、日本でも主要な病院でおこなわれています。

 プロスタール錠25
(男性ホルモンの作用を抑える)を処方してもらい、正午前病院を出る。
 まだ現役サラリーマン、病院を出て会社へ向う。昼食を摂って(よく食べられたと思うが)会社に出勤し、少数の方に事情を説明する。
 家内には病院を出てすぐ携帯電話から結果を伝える。しょうがないわねぇ、と言う。
 がん保険会社へ保険の請求手続きを照会する。がんには間違いないので、早くも保険請求のことが気になる。12月12日には保険会社から「請求手続きのご案内」が届く。
2001年12月07日
ドックより44日目
○転移の有無を調べるため今日12月7日を皮切りに検査が始まる。
  最初がIP検査と称して、膀胱と尿路の検査。
○12月14日 骨シンチグラフィー(全身の骨をラジオアイソトープ(RI)等で検査)。
○12月19日 U教授から前二回の検査結果を聞く。ともに異常なし。
           午後4時から会社の会議に出席。 
○12月20日 全腹部X線CT検査。 1月9日、腎内に水胞あるも他は異常なし。 
○01月18日 前立腺MRI検査。 23日、外腺部右側に1cm程度のものが確認された。
2002年01月23日
ドックより91日目
 U教授より最終的な診断結果を聞く。前立腺がんのステージ(病期)はA1(T1c)で初期の状態。全摘除手術をすれば根治できると。ステージ1とは:前立腺の左右の片側に病変が限局している1cm以下の癌。もちろん他への転移は無い状態です。
 手術の前に、輸血用の自己血液を貯血する必要があり、600ccを2回採血する予定。
2002年01月30日
ドックより98日目
 第一回目の自己血の貯血をする。600cc貯まる。二回目は2月6日と決まる。手術が2月12日と決まった。針生検のとき短期間ではあったが入院し、手術室に入って全身麻酔で行われたので、本番の手術に対する不安は相当軽減されているように思う。
 自己血の採血もあと一回残っているので、早めの2月6日に入院することになった。
 入院当日に2回目の自己血採血予定。9日午後2時ごろよりK先生のインフォームド・コンセント。12日(火)に手術(U教授は3時間程度の手術と言う)。術後の合併症である尿道と膀胱の縫合不全等もあるので、3週間程(術後)の入院が必要。退院後は、後期の合併症である尿失禁のため、一ヶ月ほどの自宅療養が要るらしい。